テニスコートや、大きい公園にはテニスの壁打ちができる場所があります。老若男女問わず多くの方が壁打ちされているのを良く目にします。私も近くの公園の壁打ちしているのですが、ふと壁打ちされている方はどんな練習をしているのか気になってこのテーマを書こうと思い立ちました。
私がよく壁打ちで見る光景は、延々と壁とストロークする、もしくはサーブ練習をしている方を見ます。でも実は私も同じ練習をしています。大体みんな同じ練習をしているな、もしかしてこの壁打ちをより有意義なものにするとテニスの上達が早くなったりしないかな?なんてことを思い、まずは自分の練習してるメニューを分析してみる事にしました。
1.ストローク
◆遅くて浅く返ってくるボール
このボールはショートラリーで打つのを意識してもらうと良いです。壁打ちでショートラリーかー、と思われる方、この練習はやっておいた方が良いです。なぜなら、練習の時も試合前の時も、ほぼ全ての方がショートラリーをするからです。ショートラリーが上手くいかないと、その日のテニスの始めの内は微妙な感覚だと思います。もしこれが試合なら、間違いなく立ち上がりはフワフワ浮ついてしまい、いつもより注意が散漫となり、普段しないようなポイントの取られ方をしてしまうのです。こういう事態はなるべく避けたいものです。なので、壁打ちでしっかりショートラリーの入り方を練習することで、結果としてあなた自身のテニスの質を向上させてくれるはずです。
◆遅いけど深く返ってくるボール
これは比較的イメージしやすいと思います。たぶん壁打ちしてる方のほとんどはコレに当てはまると私は思っています。でも、このボールほど重要なものはない、と私は考えます。なぜならテニスする時に打つボールのほとんどがコレだからです。あなた自身のテニスの力量を示しているといっても過言ではないと思います。それくらい大事なのです。ですので何気なくこのボールを打つのではなく、ミスしないで〇〇球打つ、もしくはバックハンドだけでラリーする等何かしら目標を立てて練習することでより質の高い練習になると思います。
◆早くて深く返ってくるボール
このボールは、かなり強く打ち込んでいるのでなかなか継続しづらくミスもでやすいです。でもこれも壁打ちで練習しておいた方が実際にコートでボールを強く打つ時に余計な事を考えるのが少なく済みます。ボールを強く打つのは、どんなに上手な方でも多少は緊張するものです。普段のラリーよりも意識が強まるので集中する事が重要なのです。でも、強打する事になれていないと相手が取れないくらい早く打ってやろう、とかミスしたくないなーというネガティブな気持ち等、打つ前にふと頭に色々と浮かんできてしまうのです。これを無くす為にはどうすればよいのか?それは強打になれる事しかありません。例えば、普段のラリーを思い浮かべてください。フォアとバックのどちらに打つか、そして浅くか深く打つかどっちにしよう、とかは考えますが、先に挙げたような考えは頭に浮かんできませんよね。強打こそ壁打ちして、身体に打ち方を染み込ませて普段のラリーと同じような感覚で打てるようになりましょう。
2.サーブ
◆フォームを見直す
壁打ちでサーブは、正直やりづらいです。たいてい壁一面に対して3-4人いる事なんて良くある光景です。では、壁打ちではサーブはやらない方がよいのか?いいえ、壁打ちでもメリットがあります。それは、普段よりも自分自身のサーブのフォームを強く意識して練習できるからです。普段よりもすぐ近くに他人がいるのにサーブを打つので、迷惑をかけないようミスしたくないという気持ちが強まります。それにより、自然といつもより自分の身体の動きに意識を集中させる事ができるのです。私自身はそれなりにサーブに関して自信がある(スクールのコーチから、ほとんど指導を受けた事がない(笑))ので断言しますが、サーブの質は身体の動きで決まります。当たり前ですが(笑)。もしかしたらあまり私の自信云々は関係ないかもしれません(笑)ただ、この身体の動きを意識することで、例えばラケットヘッドが振り切れているか、ラケットを担いだ時に肘が肩より下になっていないか等、基本的な動きを自分自身で振り返る事ができるのです。ただ、サーブの身体の動きは人の個性が出やすいので一概に言えませんが、あなた自身が良い動きだと分かっているものがあれば、ひたすら練習して身体に染み込ませるのが良いと思います。もちろんコートを取り、カゴ一杯のボールを打つのはとても重要です。ただ、壁打ちのメニューの中に少しでもサーブのフォームを再確認する時間を持つことをお勧めしたいです。
3.ドロップ
◆ファーストボレーからのドロップを意識
ドロップショットは練習しにくいショットの一つです。なぜなら、たいていの方はドロップショットを打つべきタイミングが掴みにくいからです。コードボール等でボールの勢いが弱まった時はドロップを打つ気持ちになれますが、ベースライン付近でラリーしていたり、ダブルスの時は正直いつ打てばよいか判断が難しいです。そこで、私は無理やりにでもドロップを打つ練習を取り入れることで身体に染み込ませて自然とドロップを打つ身体にする事が重要だと考えています。ではどういった練習が必要なのか?色々試しましたが、私はファーストボレーからのドロップの流れを身に付けるのが良いと思いました。この動きができれば、シングルスなら相手を揺さぶれますしダブルスでも平行陣を作る流れの中でドロップを混ぜる事ができ、強制的に相手を動かすことができます。なので、ただドロップを打つのではなく他の行動と紐づけてドロップを打つことで、よりドロップの効果は強まりますし精度も向上します。ちなみに私は壁打ちの時、サーブを打ち前へ出てファーストボレー、ドロップまでを一連の流れとして練習しています。
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